新発田ラブストーリーⅡ

新発田ラブスト-リ-Ⅱ

過って新発田には素晴らしい芸術家がいた、その名を蕗谷虹児、大正昭和にかけて挿絵画家として一世を風靡した。彼の若い頃の写真を見ると甘いマスクで今流で言うと正にイケメンである。

冬子は虹児の描く女性は写実ではなくロマンの中の女である事が好きであった、その姿は幼くして亡くなった母の影だと言われている、モノクロのペン画で描く少女は当時の若い女性の憧れの的だったと言う、彼は詩の世界でも達人で「花嫁人形」の詩はその才能を遺憾なく発揮している、(金襴緞子の帯締めながら花嫁御寮はなぜ泣くのだだろう)冬子は夏夫に嫁ぐ日がまじかに迫っていたが、この日虹児の花嫁人形の絵を眺めながら、きっとその時は涙を流すに違いないと思い絵が歪んで見えてきた。

蕗谷虹児記念館はまちの中央にひっそりとそのレトロな姿で建っている。

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